シュンの日記なページ

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東京:じめついた夜

 毎月のように東京への出張が続く。たいていは一泊二日程度のもので、内容は会議。朝イチで高速に乗って、新千歳空港で朝食をぱくつく。今回は、最上階のプロントというオープンカフェみたいなところで(もちろん店の名前からエルモア・レナードが一瞬頭によぎる)、ベーカリーコーナーからパンを取り、熱いコーヒーで流し込む。
 飛行に乗ると、大抵は本を読み、機内でやっぱりコーヒーを一杯飲む(ボブ・ディランの「コーヒーもう一杯」がもちろん頭をよぎる)。
 機内でカルロ・ルカレッリの『オーケ通り』を読み終わったので、浜松町へのモノレールでは、満席の中本も読まずに突っ立って、東京湾やその対岸を見つめていた。空港ビルが二つに別れて以来、第一ターミナルは経過駅になってしまい、JAL利用者は座るチャンスを失うことになった。ぼくは、それだけの理由からANAに切り替えるよう会社での航空券法人購入の契約手続きを進めているのだが、二月以来まだ契約に辿りついていない。航空機の故障、ミス、その他においてはJALもANAもどちらも引けを取らないハイリスクな会社なので、比較対照にはしていない。
 雨の東京、冷房の効いた会議室で、全国津々浦々で生じている問題の解決に頭脳の皺を総動員した結果、夜の8時半にようやく、じめついた東京の夜に向けて解放される。
 大抵は地下にあるイタリアンレストランで、生ビールのピッチャーと赤白ワインで、ボリュームだけは文句のつけようのない料理を流し込み、会議の続きのような会話を続け、疲労の上に疲労をサンドウィッチさせる。
 今夜の泊まりは神田なので、本来はみますやで一人日本酒をあおりながら、穴子やしめ鯖に舌鼓を打ちたかったところだが、諦めて、残党二名のみ、居酒屋にしけこみ生ビールを一杯、焼酎を三杯立て続けに飲む。いつも思うのだが、どうして自分はいつも最後のメンバーになっているんだろう。
 おかげで寝不足。外は雨が降ったり止んだりを繰り返すじめついた夜。こんな一日を毎月一度くらいは繰り返しているわけだ。生産的であるのかそうでないのかは、今のところよくわからない。