シュンの日記なページ

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文字通りの荒療治

 朝起きたら、シャツが背中のできもの部分から浸出した膿でピンク色に染まっていた。医療パッドの飽和量を超えていたのだ。これではワイシャツを着て電車に乗って会社に行くわけには行かない。
 というわけで、さいたま市立病院で当日予約当日外来受診となったわけ。前回のように頭部の出血を抱えているわけではないので、救急部は目指さず、8:30の開院を待った。
 それほど待たずに診察室に入り、背中を見せた途端、先生は、ああ、これかあ、と立ち上がり、よし、ここでやっちゃおう、腹ばいになってここに寝て! と診察用ベッドを刺し示す。麻酔をかけて切開して全部出しちゃおう、と思い切りがよすぎる。
 どうもそれしかないみたいだ。
 腹ばいになる。
 麻酔を打つよお、赤ちゃん針だけど痛いからね。うっ、確かに無茶苦茶痛い。晴れているところに刺しているから普通より痛いからね。うん、普通よりずっと痛い。
 先生は何かでつんつんしているらしく、これ痛い? と聞いてくる。いや、痛くないです。だって何も感じないもの。それじゃ行こうか。さてこれ今、切開しています。背中は皮膚が厚いので1.5cmくらい切らなきゃいけないんだよね。あ、これけっこう奥があるなあ、よし、などと物騒な独り言も交えながら、ぼくの背中に大工作業を施しているらしいのだ。
 しかし本当に痛いのはその先だった。膿を揉み出しているらしく、腫れた部分を捻るようにしてつまんでいるのだと思う。足をばたつかせたり、拳を頭につけたりして、痛みをこらえる。
 よく、これまで我慢してたねえ、と先生。今よりかずっと痛くなかったもの、と心中にて返す無言のぼく。
 最後にべたべたいろいろ貼られて、よし終わった。でも明日でも明後日でも近所の皮膚科に行って経過をみてもらってください。札幌でもいいから。
 明日から札幌にゆくぼくは、こうして病院を後にしたのだった。痛みという痛みを背中の一点に集めているような感覚に痺れながら。ううう。