シュンの日記なページ

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何年ぶり?

 札幌北口の居酒屋カンロに出かけるのは一年ぶりだろうか。その前は数年行っていない。かつてオヤジさんとママがいて、その息子二人に娘一人が店を切り盛りし、さらにアルバイトの女の子を使っていたこの店はにぎわっていた。何年か経たある夜、ここを訪れると生ビールを発泡酒に変えたから安くなったよというマスターの言葉にがっかりしたのがぼくだった。発泡酒は家では飲むけれど、外で飲む一番の楽しみはぼくはまずは生ビールである。家で飲めない味だからこそそれを求める。だからそれからずっとカンロへの足は遠くなってしまった。
 今回暖簾をくぐってみると、父親はいなくて、息子二人が、アルバイトを使って店を切り盛りしていた。家族のおんなっけがないのが寂しいが、お兄ちゃんの焼いてくれる焼き鳥やホッケの味は8年前と変わっていなかった。鍋に雑炊というのもこの店の売りだったが、それはメニューから消えていて残念。無理やり湯豆腐だけは作ってもらった。宮城牡蠣があるというのでそれも放り込んでもらった。
 嬉しかったのはラムロースがメニューに復帰していたことだ。大根卸しにラムロースをつけて食べるとなかなかに贅沢な味がする。以前のように芥子をつけてくれるとより有難い。お兄ちゃんがこのメニューを自分が好きだからと復帰させたのだそうだ。
 変わらないことを望むぼくのような客はそう多くないのかもしれないが、家族がずっと同じ一つの店でやってゆく長さを思うと、変わらないことも重要なある要素であるとぼくは思ってしまう。
 稚内駅前の二度の大火を接近遭遇しなおかつまだ生き延びている蝦夷の里などは、数十年もメニューを変えずに炉端一筋でやっている。建物が老朽化していよいよ移転かもしれないと、店主が言っていたが、ぼくが好きな店はどちらかといえば、そういう息の長い店なのである。