シュンの日記なページ

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やる気のない人生

 とってもやる気のない人が仕事場にいるので困っている。営業という職についたのも、そもそも他に何の努力もしなかったので手に職がないからだ。ぼくも同じ経緯で営業に入ったのでその辺はよくわかる。でも社会に出て、どんな仕事であれ、きちんとこなしてゆくうちに、自分の役割に何らかのこだわりを感じたり、どうせやるなら質の高さを目指したり……と人生、ゲームのようにスキルアップして次のステージを目指すために頑張ってしまう。それが人間の本能だとばかり思っていた。
 でもやる気のない人は、どんなに外から叱咤激励しようとも、そのそもそものエネルギーの出どころを理解できないみたいなのだ。ほわほわふかふかと雲のように仕事をしていて、力みがなく、上っ面だけの仕事で無責任極まりなく、粘りはないし、努力もしない。受けの仕事を右から左に搬ぶようにするだけで創造性は皆無。多くの取引先や業界筋からクレームが生まれ、その根本を頭の本人は理解できない。
 福祉の世界は根をボランティア精神に張っているところがあるから、そういう仕事のやり方を最も嫌う。人間を相手にしたとても責任のある仕事で、しかも与えられたことだけをこなしてそれでよしではなく、いろいろなことに敏感に気づいていかねばとてもやってゆけない。
 そういうすべてから距離を置いて、いつもやる気がないのに、それをごまかして年をとってゆく人生というのを毎日のように目にしていると、頭がおかしくなりそうである。
 そういう人間は当然遊びの精神も少ないから、思い切り酒も飲まないし、マージャンもゴルフも知らず、思い切った道楽に身を投じて思わぬ障壁にぶち当たることもない。大きな失敗というのはあまりないのだ。きっと、よそさまのことが気にならないで平気でいられるのは、自分自身が傷つくということもあまりないのだろう。上っ面を撫でてゆくだけで人生がどんどん過ぎ去ってゆくのだろう。
 今日はBSで『冒険者たち』を見た。この映画の素晴らしいところは三人の男女が遊びの精神で繋がっているところだ。だから遊び、はしゃぎ、無茶をやるシーンが最も美しいし、そういうシーンがふんだんにある。打ち込める人たちを見ていると、やはり楽しいし、これこそがナチュラルな人間の本能的な部分なのだろう、なんと言っても気持ちが落ち着く。やる気のない人生を見ていると、どうにも気持ちが悪いや。