シュンの日記なページ

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プロジェクトXの特集は、救急救命士

 今夜のプロジェクトX救急救命士の誕生。
 ぼくが救急の仕事に関わり始めた最初のころ、救急車に乗る救急係は、ほとんど何も治療、救命について施すことができなかった。救急ニ過程を受けたより高度な救急技術を備えた救急隊員による、高規格救急車。こうした事業が立ち上がった平成初期。
 より多くの救命行為ができるようになった。より多くの資器材が救急車に搭載される。日本の救急医療にとっては大きなジャンプだ。
 そこから救急救命士という資格が生まれるまでには一投足。しかし欧米に十年遅れているという救命医療はその後も遅遅とした歩みを見せ、ときには後退する。法と言う名の政治のもとに。無知の下に。
 視界に対する救命センターでの医療研修が医師法違反に問われる。救命士による医療行為が、医師法違反に問われる。札幌。秋田。処罰者が出る。善意の暴走という名の下に。実体は医師会の互助システムがもたらす政治的悪意に過ぎないはずだ。あるいは鎧いまとった法整備という名の愚かさだった。
 日本の救命システムは欧米に比べると相変わらずだ。何もかも病院に着くまでに決着がついている。DOA(Dead on Arrive)。日本の医師は死体を運び込まれることに馴れ切っている。
 そんな盲点を突くべきところを、美談に持って言った番組に、今夜ばかりは、さすがに人情派のぼくも、虫酸が走った。