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映画「犯人に告ぐ」

 WOWOWが映画制作に乗り出したらしい。その第一作がこいつ。驚いたことに今週公開予定の本作品を、一日だけWOWOWは先行放映してしまった。映画公開より先にTV放映してしまうのは、最近の流行りなのだろうか? 先日カンヌでグランプリを獲った「殯の森」もあろうことかNHKで先にTV放映してしまったばかり。

 さてこの作品は、雫井脩介のヒット作品で劇場型犯罪ならぬ劇場型捜査が話題になった傑作。そいつを映像化というと、ぼくなどは派手派手しい『踊る大捜査線』のような作風を想像してしまうのだが、主演がトヨエツということで、既に作品の方向は屈折型ネクラ傾向とカラーが決まってしまう。周囲に花のある俳優、女優もあまり配していなく、WOWOWがこれまでに何本も製作しているドラマWのシリーズより映画的に資本投下しているようにもあまり見えない。最近の日本映画は金のかかったものが多いから、この映画はむしろ地味だ。

 これがドラマWであれば、優れていると思うかもしれないが、映画となるとスケール面で少し物足りなさを感じる。ドラマWの『心の砕ける音』(吉岡秀隆鈴木京香)『ぶるうかなりや』(宮沢りえ柄本明)の方が少し良かったくらいの印象だ。

 豊川悦史はもともと怪優に近いものがあるけれど、先日見た『日本沈没』にしても本作にしても、ますます磨きがかかって普通の人からは遠ざかってきたイメージである。なかなかいいぞ。