シュンの日記なページ

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天候不良?

 冷夏という文字が新聞の一面に踊る。実際のところ札幌は連日肌寒い。長袖を欠かせない。昨夜などは湯豆腐を食べた。風呂では湯船に沢山浸からないと暖まった気がしない。
 頭上を見上げると一面の雲。夜八時過ぎまで明るさの残る時期だというのに、夕方四時ともなると、家の中は薄暗くなる。
 つい寝過ごしてしまうのは「春眠暁を覚えず」と勘違いしてしまう気候のせいではないだろうか。低気圧が次々やってくるせいか。気温が低いせいか。今日一日体調不良。
 そんな中で読んだ本、神保裕一『繋がれた明日』。なんて辛気臭い本だろうか。一作毎に深刻さと説教臭さを増してゆくこの作家。純粋にエンターテインメントを楽しませてくれる作家だったはずなのだが、いつの間にか宗旨がえをしてしまったみたいだ。
 そこへゆくと沢木冬吾のデビュー作『愛こそすべて、と愚か者は言った』の方は、さすが『償いの椅子』に繋がるハード文体。そしてデビュー作ならではの一ページ目からの掴みの良さ。この年新潮ミステリー倶楽部賞の高見浩特別賞を受賞している作品。これで大賞じゃないの? と思いきや、何と戸梶圭太『闇のカーニバル』の方が射止めていたのだった。その年はこのミステリー倶楽部賞ヴィンテージ年というらしい。なるほど。