ドライビング・ポリシー
帯広から釧路への移動だから、今日は、まあ、楽だ。
若い仕事仲間と二台の車で別々に釧路に出発するのだが、仲間の方はポピュラーな国道を、ぼくは山道を使う。大抵の人は、手近な国道できちんと多くの車とともに並んで走るルートを選び、ぼくは距離が長くても、遠回りであるとしても、誰も走らない山の中の峠道を選択する。
この日は、若い仲間は海岸線に沿った太平洋沿いの国道を。ぼくは、帯広から一旦、十勝川温泉経由で池田町に入る、このあたりで既に降雪となり、仲間の方が少し羨ましくなったが、まあ降雪の山道もそこそこ危険を孕んでいて面白いのではないかと、他人事のように考えてしまう。
池田から道東道に乗ると、積雪が増え、本別からの山道は、すっかり吹雪と圧雪という真冬状態。ここは冬でも大抵は乾いた道路なのだが、今日に限っては最悪の天候であるらしい。
海沿いの町・白糠に下り着き、国道に合流すると激しい雪は、霙交じりの雨に変わった。釧路には、結果的に国道コースの仲間よりだいぶ早く到着した。ほとんど車とすれ違うこともない名もなき峠は、これだからやめられないのだ。