ノンアルコールワイン
仙台と東京から、会社の偉い人たちが来たので、夜は上司の指示のまま、夕食につきあう。ひさびさに出かける「ハーフダイム」というテーマパーク風ファミレス。ダイムって1ドル硬貨か1セントだったか、ニッケル&ダイムって「硬貨をじゃらじゃら」というイメージがあるんだけれど、これはニール・ヤングの「メロー・マイ・マインド」の曲中にある言い回しからの記憶。
その「ハーフダイム」は「びっくりドンキー」のアレフグループによる北海道だけに三軒ほどしかない、変なレストラン。売り物は肉。前回(四ヶ月くらい前のことだ)は、ステーキを食べたので、今回はローストビーフのセットメニュー。会社の偉い人たちはビールを呑み、途中で赤ワインに変える。ウェイターがワインの美味さをアピールすればするほど、ノンアルコールワインを注文したぼくは、ひたすら辛くなる。偉い人たちはワインに酔い、ぼくはノンアルコールワインを健全に呑む。車通勤の辛さだ。おまけに帰りの道路はぴっかぴかに凍っていた。直進の部分だけどうにか60km/hまでスピードアップできる。少しでもカーブにかかると、スリップがとても怖いブラックアイスバーンであった。
おみやげが「萩の月」。一個ずつ配られたものを、子供に持ち帰る、ぼくは家族思いの父親なのである。