シュンの日記なページ

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臨床心理士

 研修にて上京する。レクチャーで面白かったのが臨床心理士の講義。催眠に「かかる」という言葉を毛嫌いしたのが小説『催眠』『千里眼』シリーズの松岡圭祐だったけれどこの日の講師は催眠に「かかる」ということを敢えて言う人であった。
 「あなたは鳥になる」と言われても、人は「鳥になんかなるわけないよ」と思うだろう。しかし「あなたが鳥になったと敢えて仮定してみてください」という要求には答えてみてくれるだろう。鳥になったと思ってみる。催眠、洗脳はできなくても暗示したり、思ってみたりすることはできる。まあこれを人との対話の中で用い、部下のやる気を引き出す、といった応用にまで話を持ってゆくのである。
 また、飽食の時代に育った新人類(なんだか古い言葉だ)による、かつて考えられなかった犯罪が日本で急激に増加している現状についても講義があった。
 例えば中高生の自殺者の話。かつての飛び降り自殺者は頭から飛び込んでいたが、今の飛び降り自殺者は、そろそろと建物に両手でぶら下がって足から飛び降りるため、生存することも少なくないらしい。本当に死にたくないのに死の方向に歩み寄ってしまうという例である。
 また高校のクラスメートにからかわれた一人の女子高生が、洗剤をごくごくと飲んで救急車で病院に運ばれたあと、その洗剤が予め水で半分に薄められていたという事件。その女子高生が、洗剤を半分こぼし、それを水で薄め、準備していたことへの気持ち悪さが凄い。半分に薄めたとは言え、それを飲んでしまうことのできる異常さが怖い。
 そういう人を相手取る時代になっていると聞くと、現代の職場の管理職もおたおたとしてはいられないよということであり、そして講義はその対処法へと続くのであった。怖いでしょ。