過労自殺
今日は、研修第二日。顧問弁護士より、労務関連で事件となった判例についていろいろと講義を聴いた。
新聞報道でも話題になった電通の過労自殺事件についての詳細。月80時間以上の時間外労働。月6日の徹夜。平均して退社時刻が午前1−2時。ラジオの広告取りの営業を日中に行い、夜には営業の契約書や企画書を取りまとめる仕事であったらしい。青年は、明るく外交的な性格であり、大学卒業後新卒で入社、その翌年の8月に飛び降り自殺により自ら命を絶っている。
どこに企業としての間違いがあったのかという点がポイントなのだが、企業もともかく、個人が自分の身体や精神の健康を守れなくなる状況に次第次第に陥ってゆくという姿そのものがぼくには恐ろしい。価値観が微妙にずれてゆき、生きることの意味を喪失してゆく過程こそが恐ろしい。
夜、現役ヘルパー&施設主任をやっている女性を交えて飲んだのだが、この人の昨年の休暇はたったの三日。ストレスは深酒と車とで発散している。シャコタンにして車体を強化して、凄まじいスピードでサーキットを走る。酒も半端じゃない。この日も、各種カクテルを一度に二つずつ注文する。早死にするなよ、と言おうと思ったけれど、この女性はどこからどう見てもタフ極まりなく、心配には及ばないようだ。
精神の健康はどこからくるものなのだろうか。あるいは精神の破滅は。