サロベツ<あしたの城>
猿払から沼川経由で、豊富に抜ける。オホーツク海から一路日本海へ。今日の時間切れだ。民宿<あしたの城>のことも息子は全く覚えていなかった。同い年である美野里ちゃんのことも、弟の拓野のことも。
<あしたの城>で二泊目の風呂を二人で使っていると、湯の温度が不安定で使い難いことこの上ない。夕陽の時間帯には、利尻の夕焼けを眺めながら入れるというマジックミラー装備の湯船なのだが、残念ながらぼくらは日没には間に合わなかったし、利尻富士は雲の中だった。またこの次と、息子に約束した。じゃあ、来週くる、と息子はやる気を見せていた。
夜はここの名物であり今やわが家のメニューの一つになりきった牛乳鍋。ホタテとツブとイカの刺し身も。今年はホタテが豊富なのだそうだ。SARSの影響で中華料理の材料になるはずの貝柱の輸出規制がかかった。余りに余ったホタテは生食用で一つ20-40円くらい。いつもの半額なんだそうだ。ぼくらには嬉しいけれど、猿払あたりの人は困っているらしい。
息子は宿の兄弟とはしゃぎ回っている。ぼくは客たちと酒を呑んでいる。昨夜に引き続きアルコールをたらふく体内に注ぎ込む。明日のことなど何も考えずに。