痛む風/ナイト・ウォーキング
左足の親指が痛い。
少し歩行に困難を覚えるほどである。
やばい。痛風の20年ぶりの再発か?
どんどん痛くなる。薬は毎朝一錠服んでいるのだが、これは毎食後、一日三錠服まないとまずいかな?
あ、そうだ。血行をよくして、指先の尿酸の澱みを排出してやればいいのだ。
そう、足は人間の第二の心臓。血液のポンプだ。
ならば、と、今日ウォーキングをやることにする。
仕事を片付けて、夜を迎える頃、サッカー用のハーフパンツとポロシャツに着替え、痛む足をソックスでくるみ、久々のダンロップのゴルフ・シューズに足を通す。おお、これは凄い。歩いても痛くないぞ。
旧中山道に沿って北へと歩き出す。風が冷んやりと乾いて心地よい。明るみの残った空が徐々に暮れてゆく。新都心あたりの中仙道は道路が綺麗な上、歩道が広くて歩きやすい。空が広く見える開放感が嬉しい。
インドカレーのダタールに寄り夕食とする。今日は、痛風のこともあり、休肝日と決めていたのだ。サービスのアイス・チャイを呑み干し、店を出る。吉敷町で線路を西に渡り、さいたまスーパー・アリーナに向かうと、人の群れが急激に増殖してくる。
新都心はアリーナからの群集でいっぱいだった。9割以上が女性である。今日の公演はなんなのだろう? 赤いタオルを持っているひとが多いな。東方なんたら、って書いてある時点で、現象の意味を認識。
Cocoonからふたたび東側の旧中へ降り立ち、西高通りを下って家に帰ってゆく。12925歩。目標の15000歩に及ばなかったが、この痛む親指を抱えていたにしてはよく歩いた気がする。シューズを脱ぐと、心なしか、痛みが和らいで感じられた。
明日は、治っているといいな。