南広場の夜風
ひさびさの埼スタだというのに、浦和は不甲斐ないゲームをやり、山形にあっさり入れられた点を最後まで守られてしまった。つまらないぞお、との空気がスタジアム全体に雲霞のように立ち昇るのを感じながら、外に出る。
札幌からせっかくAkiさんが来ているので、南門のほうで飲もうよと、誘う。
煌々と光る埼スタの照明をバックに、ほとんどのテーブルが満席になっている風景を見ると、試合の憂さを晴らそうという魂胆の人が多いような気がする。
ちょうど夜風が涼しく、心地よく、ハワイの快適さを思い出させる。Akiさんが去ってから、さらに屋台の一つから食べ物とビールを仕入れてきて、独りでゆったりした時間を過ごした。
仕事仕事の毎日の中で、体がほぐれてゆく。試合の悔しさは忘れられないけれど、こういう時間もたまにはいい。