シュンの日記なページ

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停電……月の光

 午前中は、開いているかどうかが確認できたセルフのスタンドに走り、そこで気が遠くなるほどの長蛇の列に並んで、ガソリンを満タンに入れた。満タンと言っても会社の車は軽だから23リットルしか入らなかった。パジェロなら軽くその3倍は入るのに。もっともパジェロはあまり乗っていないから、ガソリンは十分だ。いざという時は使える。
 とにかく時間とガソリンを交換した感じ。なんだか割に合わない。
 介護職の友人からメールが入っており、ガソリンの携行缶を探してほしいとのこと。市場からはすっかり消え去っているらしい。
 何でも福島の原発被災地の介護ヘルパーが、ガソリンがなくなって動けなくなっているのだそうだ。今回、東京から知人が福島へゆくので、少しでもガソリンを持ってゆきたいとのことで携行缶探しとなった次第。
 幸いにも午後に、レッズサポ仲間の某さんから入手の申し出があり、10リットル缶が手に入ることになった。ARESのメンバーには店を回して探して頂いた方もいて頭が下がります。
 介護職の友人には被災地の応援のために俺にできることは何でもやります、と言っておきながら、人頼みになってしまい、自分自身はとことん不甲斐ないが、とにかく何とかはなったかな。
 ラジオでは今日も、店から商品を余分に買いすぎて棚を空っぽにしないよう、呼びかけていた。被災地は他人への思いやりに満ちているのに、被災していない人たちは自分のことばかり考えている、という語調は今日も変わりない。全くの賛成!
 浦和の中心部が夕方停電になっていたのでびっくりした。警察官の立っていない交差点が多いのにもびっくり。県庁前の信号にも警察官はいなかった。浦和橋周辺にはしっかりと警察官が二名体制で配置されている。
 スーパーはどこもやっていなかった。中央区まで走ると停電外地域らしく、信号はちゃんと点いていたし、与野のマルエツはしっかり開店していた。最も一部消灯して薄暗く、商品のない棚が目立ったけれども。牛乳も豆腐も結局なかった。
 停電中の浦和区に戻ると、停電が終わっていたのだが、誰もいない家の玄関口で鍵を取り出そうとする手元は、いつになく暗い。そのときさっと明るく青い光が手元を照らした。上空を見上げると、流れる雲から、青い月が姿を現した。停電という暗さに馴れてゆくと、月の光がこんなにも明るく見えるのか、とちょっと感激した。
 幼かった頃、まだ照明の主流が裸電球だった昭和の昔、きっとこんな風に、毎夜、月の明るさに感謝の気持ちを覚えていたのだろうな。そんな昔がけっこう悪くない、という気がした。