駒場で、昔のように
バックスタンドで見る。昔のように。
しかし客層は変わった。応援の声が出なくなった。拍手すらまばらだ。じっと見る人と、選手たちのプレイのすべてにネガティブな不平ばかりをこぼすオタクの群れのようだ。寂しいな、と思った。やはりクルバに戻ろうと思うが、駒場はこの試合を最後に一年半の改修工事に入るらしい。何でもピッチがトラックよりもだいぶ沈んでいるのだそうだ。芝も毎回問題となる。
様々な想い出を詰めた駒場だ。久々にメインスタンドが赤く染まった風景を見て、夏のように暑い空気に触れて、シャッターを切る。
バックスタンドでは、応援の声を独り挙げると、少し目立つのだが、それでも構わない。サッカーを前向きに楽しみ、ひたむきに応援しよう。駒場のために。昔のように。