我が愛しきカウチ、ふたたび!
急に冷え込む。カウチに再会して、そこで一日過ごすが、とても半袖では交わしきれない寒さだ。ストーブを睨むが、いや、まだ早いと躊躇う。
息子が部活に出かける。夏服じゃないの? いや、寒いからと制服を着て出かけていった。
家内が帰ってきて、寒いねえ、と震える。ストーブをつけたくなるねえ、と同じようなことを言う。
最後は毛布にもぐりこんで、本を読み続けた。
トム・ロブ・スミス『グラーグ57』読了。『チャイルド44』も凄まじかったけれど、その続編は、さらに開き直ったかのごとき凄まじさだ。スターリン死後の迷えるソヴィエトを舞台に、過去の亡霊を引きずるかのように血と復讐の歴史が、めらめらと燃え盛る。冒険小説の復権を思わせる力作!