シュンの日記なページ

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再会の場景

crimewave2009-06-27

 朝、女医と診察室で向かい合っている。東京へ単身赴任中だと言うと、東京、懐かしいな、と女医が言う。向うの医大出身だそうである。窓の外に初夏の陽が跳ねている。
 話はぼくの高い血圧に戻る。身長を聞かれ、172-3くらいだと答えると、女医は計算を始める。標準体重は65kgだそうだ。だから5kgは落とそうか、と言う。体重が減るだけでも血圧はいくらか下がるよ。
 そっか、じゃ、頑張ろうかな。
 ぼくの場合、三食自炊である。
 昼の弁当はご飯が0.5合くらいだし、野菜を欠かさず入れている。夜だって肉などは全然円グラフの中心にない。でも、体重が減らない原因は、きっと遅い夕食時間なのだ。たいていは21時過ぎにに帰宅して、食べ始めるのは22時前後だ。遅い夜には夕食を終えると真夜中を過ぎていることだって珍しくない。だから朝には、腹が減っていないので食欲が湧かない。食と体重との悪循環。
 札幌時代は、平均して夕食が20時頃だった。その後何も食べないから、朝には空腹。そんな生活は今はできないのだ。
 午前11時、中島公園で、迎えの車に乗り込み、今日は、札幌芙蓉カントリー倶楽部での競技会に参加したのだ。送付しておいたゴルフバックの無事な到着を確認し、送迎を承諾してくれたCさんに感謝し、練習場に向う。ティーグラウンドに立ち、緑のうねりに向い立つ。天気がよく、札幌の裏庭にあるこのゴルフ場でも暑さに、さすがにうだってくる。名門ゴルフ場らしく、グリーンが速く難しい。しかしそれ以前に、ティーショットが乱れ、OB乱打の一日に終った。残念。
 夜、遅れて帰宅。ジンギスカンを食べながら、息子の高校生活のことを話す。ギターを始めるためにはまず弦を張りなさいとアドバイスしたのが効いて、友達と狸小路界隈の楽器屋に弦のセットを買いに行ったそうだ。友達が何人かうちに集まり、楽器を弾き合ったりしているそうだ。ギタースコアを見て独学練習をしているそうだ。親子で共通の趣味の話。ビールが美味い。
 それから、埼玉に住む母の入所のこと、認知症の進み具合のことを話した。医者にCT写真を見せられ、脳の萎縮が進行したこと、そのせいか母がロボトミーを受けたようにおとなしくなってしまい、毒気が抜かれすっかり善良で優しいお婆ちゃんに変わってしまったこと、などを話していると、妻はいつの間にか立ち上がり、向うを向いて泣いているようだった。妻が泣き出すということをぼくはいつも大抵予測し得ない。クールに見せて強がっている妻がなぜこんな話をきっかけに泣き出すのだろうと考えると、いつの間にか自分が複雑な顔をしていて、息子はそれをどう受け取っていいのかわからないようで、所在無げなしぐさをし、おどけてみせる。それがひとまずの再会の一夜の場景となった。