九十九里の風かもしれない
今日は仕事で外房へ出かける。東京駅八重洲口は10年見ないうちに随分変わった。札幌も変わったけれど、どらも引けを取らないくらい個性がなくなり、ただのガラクティックでこぎれいな空間になってしまった。
さてバスで1時間20分ってところだろうか。バスを降りたらいきなり眼に虫が飛び込んできて、眼が痛くなる。田舎だ。
夜までいろいろあって、先に帰っていった上司たちを尻目に、ぼくは一足遅れて現地駐在員に送られ、近隣の駅へ。
おおお、感動的な駅だ。まるで北海道の鉄路の風景のようだ。
何せ、電車が来る時間が30分も先だ。1時間に2本かよっ! すごい。感動的だ。
待合室には部活帰りの中高生たち。おお、これも北海道的!
改札はSUICAは使えるけれど無人状態。
吹きっ曝しの跨線橋を渡り、外房の風に吹かれながら、戸外のベンチで眠気に誘われる初夏の宵。いいねえ。
駅に降ろされたのが18:50。電車が来たのが19:25。ローカル線の各駅に中高生らと乗り込んで、千葉に出る。そこから総武線に乗り、武蔵野線に乗り換えて浦和へ。家に辿り着いたのが、22時直前である。何という長い旅なのだろうか。
途中、曽我の駅に電車が長く停まった。階段にはジェフマーク。あ、ここは、もしかして明後日、アウェイの試合に来る予定のフクアリのある駅か? そんなことを思いながらうつらうつら。
途中で本も読み終えてしまった。香納諒一『血の冠』。この作者、最近は、こうしたドロドロ系のエグいものが多いような。海外小説っぽかったのが、どんどん日本作家っぽくなってゆくような。うーん。懲り過ぎ。
家に帰って、アンフェアを最終回まで見終える。似たようなサイコ的騙し合い。混乱しそうだ。