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少女

 本日、妻子は、天気予報では吹雪の札幌に帰ってしまった。次に会えるのはゴールデンウィークかな。二週連続で週末に顔を合わせていただけに、やはりたまらなく淋しい。金魚の糞みたいにくっついてくる息子がいなくなると、まるで自らの影を失ったかのようである。
 ぐすん。
 さて、湊かなえの第二段、『少女』読了。

 少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)

 女子高生を二人交互に描いて、そこそこユーモラスで、剣道部出身、とくれば、当然、誉田哲也の『武士道シックスティーン』『武士道セヴンティーン』を思い出してしまう。でもあちらがスポ魂もの純情派みたいだが、ユーモアでは一歩抜きん出ている、というのに比べ、こちらは、前作ともども世相を映す風刺小説みたいなイメージ、強し。
 いじめ自殺、裏サイト、痴漢冤罪、とそれなりに現代風の世相を切って取りながら、医療介護の世界に首を突っ込んでゆく二人の少女とその偶然の運命のミッドナイトクロスを描いてけっこうブラックであり、伏線いっぱい。
 仕掛け上手な作家なのかな。