シュンの日記なページ

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啄木公園

 漁火通りに沿って、小さな駐車場と、とても狭い休憩場だけしかない公園がある。「啄木公園」と偉そうに函館中の標識がここを指差しているのだが、実際には土方歳三記念館&石川啄木記念館が呼び物だ。
 だけどコンクリートの防波壁から階段が砂浜に下りていて、そこに子供たちの姿がよくあるのだ。
 特に晴れた日の朝などには、子供や老人の姿が、光にまみれてそこに遊んでいる。

 

 

 

 函館は通い慣れると実にいい街だ。気取らない人情ある人々と独特の浜言葉。湯の香が立つ温泉も、光り眩い夜景も、明るい海も、空の広さも、歴史がもたらした異国情緒や、物語の数々。
 ぼくにとっては父の育った街だ。戦場に呼ばれる前の父が、青春を過ごした街である。
 今日は湯の川に投宿。部屋でビールを少しだけ呑み、露天を往復して、残りの時間は本を読む。
 浅田次郎『中原の虹 第一巻』読了。『蒼穹の昴』『珍姫の井戸』と姉妹編なのだな。登場人物が随分かぶる。張作霖が主人公である。満州事変で爆殺されたということしか知らなかったのだが、この人は馬賊の王だったのだな。満州のロマン。船戸与一の『満州国演義』の少し前の時代。まだ遠からぬアジア現代史としては楽しみな全四巻に取り掛かったわけである。

 中原の虹 第一巻 蒼穹の昴(1) (講談社文庫) 蒼穹の昴(2) (講談社文庫) 蒼穹の昴(3) (講談社文庫) 蒼穹の昴(4) (講談社文庫) 珍妃の井戸 (講談社文庫)