シュンの日記なページ

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年越しはワルツで

crimewave2008-12-31

 番屋へ行ってくる、と告げて、独りで夕方の番屋温泉へ出かける。途中で経営が変わって「魞(えり)の湯」という小難しい名前になったのだが、札幌の人は専ら番屋温泉とか番屋の湯とかいった過去の呼び名をそのままに使っている。
 風雨が強い。12月の雨かよ、と呟きながら、大雪の後の雨でぐさぐさになった道路にタイヤを取られつつ、蛇行し、走る。幹線道路に出れば、雪はすっかり水溜りに変わり、シャワー・クライミングならぬ、シャワー・ドライビングといった様相を呈してくる。
 夜の闇が降りたばかりの石狩番屋。目の前に砂浜の拡がる露天風呂を楽しみにしていたのに、「強風のためご利用を中止しております」との張り紙。何だよ。仕方なく、ジャグジーに永いこと浸かり、体をほぐす。熱い湯に浸かり、ぬるい湯に浸かりを繰り返す。やはり年末大晦日は、番屋だ。
 息子が二歳の頃に札幌に引っ越してきて、最初の年の瀬から番屋温泉の湯船に一緒に浸かった。今日は、息子に「番屋に行くけれど、行かないだろ」と声をかけ、「うん」との返事をもらって独りでやってきた。年の瀬の独り風呂は初めてである。今年は太平洋ゴルフクラブの年次会員になったから、そのついでにここに寄ったのだった。年に来ても一度か、二度、といったところなのだが、いろいろな年の想い出がいくらでも湧き出てくる湯なのである。我が家と縁のある湯、といった方がよいかな。
 露天風呂にも入れず、真っ暗なので海も見えず、ガラス窓に叩きつける風雨の強さばかり感じられる、最悪の日和だったけれど、いろいろな楽しい回想に助けられながら年の瀬を感じたのだった。
 本日、花村萬月『ワルツ 上巻』読了。全三巻なのでまだまだ先は長い。この本で年を越そうと計画したのである。

 ワルツ 上