わさわさコスモス
秋桜と書いてコスモス、とはよく言ったもので。
通勤途上、路肩にわさわさ咲き誇っているコスモスに思わずレンズを向けた。
昔コスモス街道というところを通ってスキーに出かけた。コスモス街道っていうのは、狩人かなにかの歌にあったと思うが、ぼくの言うコスモス街道は群馬県の下仁田から長野県佐久市に抜ける内山峠を越えたところの内山峡に沿って走るコスモス街道である。確かに路肩にコスモスが咲き誇っていて、綺麗だった。スピード違反のネズミ捕りもよくやっていた。
スキーシーズンにコスモスが咲いているわけがないと思うので、実際にコスモスを見たのは、荒船山に登りに出かけたときとか、荒船鉱泉や神津牧場に出かけたりしたときのことだったのだと思う。とにかく観光地という感じではなくただの田舎といった雰囲気だったのが、思えば北海道に共通する何かがあったのかもしれない。
大島亮吉の「山」(中公文庫)のなかに「荒船山と神津牧場」という一文があり、これが秀逸で、若いぼくは憧れたのだった。単純に。純粋に。
↑ こちらが内山峡のコスモス街道。