シュンの日記なページ

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気になる"Hit"

 どうしても気になるのが、ローレンス・ブロックの殺し屋ケラーのシリーズの原題と邦題の関係なのである。

 一作目「殺し屋」はそのまんま"Hitman"だからいいとして、二作目「殺しのリスト」も"Hit List"だからいいとして、三作目の「殺しのパレード」はないだろうと思うのだ。原題は"Hit Parade"。新刊情報の段階では、これは「殺しのヒットパレード」になっていた。だから、いざ実際に出版された時に「ヒットパレード」が「パレード」になってしまったことで、ぼくはなぜか相当めげたのだ。ぼくの中で「パレード」と「ヒットパレード」の違いは意外と大きかったみたいなのだ。パレードでは、とても陽気で騒がしいイメージがある。ケラーのシリーズほど、黒い明るさと静けさに満ちた作品は他にないと思うから、なおのこと「パレード」というタイトルに対する敵愾心が燃え上がってしまうのだ。

 殺しのリスト (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション) 殺しのパレード (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

 ちなみにブロックが殺し屋の出てくる短篇ばかりを集めたアンソロジーは「殺しのグレイテスト・ヒッツ」で、原題が"Greatest Hits"。ブロックの遊び心は、本当に楽しいはずなのになあ。

 殺しのグレイテスト・ヒッツ (ハヤカワ・ミステリ文庫)