スイッチOFF
昨日は図書館に出かけなかったので今日、向かう。桜庭一樹の本を二冊返却し、同じ作家の新たな本を二冊借り受ける。昨日は時々手に取るオットー・ペンズラーのアンソロジー『アメリカン・ミステリ』の短編集を少し読み進めただけ。図書館の本は二週間以内に返却しなければならないから、どうしても優先となってしまう。
図書館にゆく道すがら、石狩湾に近い茨戸川は、結氷が緩んで、川面が青空を映していた。
そう言えば、ここのところ春の陽気なのだ。
凍りついた家の前の雪に、屋根から落ちる雪解けの雫がぽたりぽたりと滴下して、穴を穿つようになったほどだ。
本を受け取って、また車に乗り込むと、陽光に暖められた車内は、すっかり暑いほどだったから、走り出すと同時に思わず窓を開けた。
春が、本当に来たのかな。
車の気温計によれば、外気温はプラスの9度を示している。
家に戻って、ストーブの火を消した。この冬初めてだ。ストーブの火が我が家で消えたのは。日暮れの頃になるとぐっと寒くなり、スイッチをふたたびONにした。
夜になってから、桜庭一樹の『少女には向かない職業』読み始め、夕食を挟んで、最後まで読み切る。この調子なら、もう一冊の図書館本を読み終えて、翻訳書に戻るのも数字後、ってところか。読書予定とにらめっこしながら、隠遁生活者のようにここのところ週末を送っているが、今日は手稲山の眩い姿を見つめて、ああ、またスキーに行こう、とも誓ったのだった。