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駒場追想

crimewave2008-02-22

 レッズのシーズンチケットが届いた。いや、正確には不在配達通知であり、実際に届くのは明日だ。
 このチケットを配達記録で発送してくれるのは、ずっとずっと昔に、抽選で四人分当て、その一人分を分けてくれた浦和の仲間である。シーズンチケットホルダーという名の通り、この既得権はいつまでも継続する。だから、今でもこうして、札幌の我が家にレッズの年間チケットがやってくる。
 シーズンチケットは二年目にして、サポ仲間ARESのほぼ皆に行き渡ったのだった。抽選にトライした集団のチームワークの勝利であった。
 もちろん埼スタはまだなく、浦和レッズの当時のホームスタジアムであった駒場に、ぼくらは足繁く通っていた、そんな時代のことだ。今年も4月16日 駒場、というチケットがある。現在新しく抽選で入手するシーズンチケットには駒場は付いていないそうだ。だからこそ、それなりに貴重だ。なので、去年のような芝が荒れた状態で、試合にならないような環境でいて欲しくないと思う。
 ぼくは埼スタができる前に札幌に引っ越してきてしまったから、駒場で見た回数のほうがずっとずっと多いのである。それだけに愛着もひとしおだ。駒場のサブグラウンド、炎天下で並んだ日々。試合後、球蹴りをして遊び、それから、まだ東口にあった石松の二階で、恒例の、今日のポイントを出場した選手に各自が授け、盛り上がった宴の日々。
 あの頃、レッズは負けてばかりだった。優勝なんて百年後だろう。生きているうちになんて見られないだろう、だから俺たちの代じゃなく、次世代のために応援を続けてやるんだ、なんていう言葉が真剣に飛び交っていた。悔しくて試合のたびに涙をこらえていたあの頃、そんな時代のことを思い浮かべるだけで、今またすぐにぼくは涙が溢れそうになる。今溢れかけようとしている涙は、もちろん悔し涙ではなく、あの頃の、熱く若かった自分、弱かったレッズ、そして熱く結束していた仲間たちの、瞳の輝き、何よりも心の一途さへの懐かしさがもたらすものである。
 仲間たちの思いは今も熱く変わっていないと思う。でも日本を代表するクラブチームに育ったレッズを勝利を確信して応援する今、とあの頃には途方もなく遠い距離がある、ということも事実である。その距離を表現するには、やはり、懐かしい、としか言いようがないのだ。