札幌市内行脚

　年始回りで札幌中を移動して回って一日が終わる。朝のうち晴れていたのだが、札幌の北部に移動すると猛烈な吹雪。中心部に入ってゆくと、よく晴れた青空。石狩湾からの風の影響と、西南部を遮る手稲山塊にかかる雲の影響で、同じ札幌でも格段の気象の差が生じる。豊平区や平岸区の積雪は少ないので、雪かきの必要性がないだろうと思われるが、その辺りは街として早いうちに発展しているせいで高い建築物が多いので、そもそも雪かきは必要ない。雪の多い地区である北西部は、郊外型の新興住宅地でもあり、一戸建て住宅の水平的な広がりを見せるが、ここに積雪はまとまる。矛盾である。

　そもそも札幌のような人口１８０万都市にこれほどの積雪いうのは世界でも他にない、という非常にレア・ケースなのである。そんな街に住んでいるのだから、冬場には何があっても不思議ではない。それでも新年挨拶回りなどの風習は日本全国どこへ行っても変わりなく、仕事始めの一日は、どんな凍結路にも車がいっぱい走っているのである。