シュンの日記なページ

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ゴール裏に見る鈍感な精神のこと

 最後に補足。

 ボカのゴール裏は基本的にボカ・サポのもの、とぼくは解釈していたのだが、平気でミランのゴール・シーンで、ボカサポの中に混じる和製ミラニスタが拍手を送り飛び上がっていた光景を見て、ちょっと驚いた。

 ラテン姉ちゃんが怒りのスペイン語を振りまいて、指差していたことを君たちは知るまい。

 あるいは、隣のミラン・マフラーおじさんの胸倉を掴んで、激昂せねばならなかったラテン姉ちゃんの心情も理解されることはあるまい。

 ゴール裏の神聖を破るのは、サッカー場においては十分にマナー違反であると思う。

 ぼくは心情からもともとボカを応援していた。メディア報道の不公平性にとても怒りを感じているから、あるいは、さんまのようなサッカー・ファンを自称し、サッカー人気に便乗するタレントに軽蔑を感じているからだ。だから、ボカのゴール・シーンでは、本場サポとハイタッチさえ交わして心から歓ぶことができたし、ボカの敗戦を悲しくも思った。

 けれど、ぼくはボカ・サポじゃない。気持ちはサポほどには入ってはいない。しかしそれ以上にボカに対し無関心であったとしても、あるいは席種を間違えたミラン・サポであったとしても、それでも、ゴール裏では、相手側をエールするような非礼は犯さないだろう。

 三位決定戦でもそうだった。レッズサポが固まって応援しているスペースに、堂々と指定席の権利を主張しつつ遅刻入場し、試合を観戦するでもなく飲食しておしゃべりしている若者の鈍感さが鼻についたのだ。ぼくらは彼らに応援場所を追い出され、他の応援場所を探すという苦労を、試合中に経験させられた。

 ゴール裏で固まってクラブチームを応援したいという気持ち、あるいはそういう暗黙の約束事が、今日のような試合の入場者たちに全然理解されていないことを日本サッカーのファンとして、とても恥ずかしく思う。彼らのような人たちにチケットが渡ってしまっている現状を悔しく思う。日本代表しか見ない、ミランのカカしか知らない、なんていう俄かサッカー・ファンのような輩と、クラブチームの試合をともに闘おうとするサポーターとの距離は、地球と冥王星くらいに遠い。