シュンの日記なページ

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夢のような夜に

 夢のようだった。あのACミランを相手に、突っかけてゆくレッズの選手たちは、世界では到底無名である。そういう選手たちが、ミランの世界に誇るプレイヤーたちの顔をしかめさせ、眉を曇らせ、焦りに満ちた表情へ変えてゆく。ひょっとしたらのレッズ側の切り崩しシーンが世界を揺さぶった。これがサッカーの醍醐味である。浦和のプライド。涙が出る。この幸福感はなんだろう。
 
 「肝心の試合のほうだが、残念ながら浦和とミランの選手の間には埋めがたいほどの差があった。」地上波サッカー独断的観戦録地上波OAのサッカーの試合を観戦しての感想ときどき

 「ひとつひとつの基本レベルが違いすぎる。」romio's football

 こんな風に日本とイタリアのリーグの差を今になって初めて知ったようなブログが、日本サッカーのレベルを、幻滅してみせる。まあ、これは歴史を今さら認識したサッカー初心者の純粋な驚きの言葉として、まだしもである。

 しかし……、

 「チームの差、力の差がはっきり出た試合だったと思う。」
 「差を見せつけられたし、善戦だったとか良くやったなんて言われるのはすげぇ悔しい」
 「はい、完敗です。圧倒的な敗北」
 「この試合、俯瞰的に見てると大人と高校生くらいの差があった。冷静になりましょ」

 以上、こっ恥ずかしいコメントは、かの有名な、浦和レッズを食い物にて広告で儲ける「浦議」のレッズサポを名乗る者たちのスレッドです。だから浦議なんて↑こういう日でもない限り、読みに行かないんだ!

 さてレッズとミランの差のことだが、当然、天地ほどにある。びっくりしたのは、その差を、今日の試合で初めて知るような人があまりに多いこと。またそういう人たちがネットでは平気で通ぶって、のさばっていることだ。

 ワールドカップにおける日本代表の無様を演出したのは無知なマスコミであり、無知な俄かサッカーファンだった。横浜FCに負けるどころか4試合のなかで1ゴールも上げられず、負けてゆく浦和の無様は、サポの最大公約数的無様でもあった。日本のサッカーもクラブ・チームは未開発国だと認識できない、虚ろな自信の成せる無様。

 まあ、いい、自分の直接的な感想のみ、記念すべき今夜には書いておこう。

 今日の夜ほどレッズを誇りに思ったことはなかった。ぼくは嬉しかった。観劇した。それがすべてである。

 あのACミランを相手に、ここまで素晴らしい試合を闘えるレッズを、今日ほど、誇りに思ったことはない。こんな風に、互角にACミランと闘うことのできたレッズに、一瞬一瞬感動を感じた。毎秒ごとに涙が出そうだった。素晴らしい内容だった。

 ちなみにミラン選手の言葉は、浦議のコメントを一笑に付するが如き言葉ばかり。

 「浦和は、戦術も素晴らしいチームだし、相手として難しいということは最初から分かっていました。予想通り上手いチームだったと言いたい」(カカ)
 「浦和は非常にいいチームだった。非常に苦しめられました」(シードルフ)
 「浦和はとても組織力のあるチームだと思った。相手として、いい仕事をしていたと思う。ビデオをみたけれどもやはり力を持っていると思っていた。リスペクトしなくてはいけない相手だ」(ガットゥーゾ
 「浦和はよく組織されていて、非常にいいチームだった。」(アンブロジーニ
 「今日はスペクタクルですばらしい試合だった。浦和のサポーターの情熱も感じた。浦和の選手は信じられないくらい頑張っていたと思う」(アンチェロッティ監督)

 一方、浦和側も手ごたえを感じさせてくれる。

 「恥ずかしくない試合だったと思う」(闘莉王
 「試合前から、ミランは強いチームだし良い選手もいるので、当然ミランが勝つだろう、という雰囲気だったが、良い試合が出来たと思う」(ワシントン)
 「相手のすごさというか、能力というか、そういうのが分かった中で失点しないことが大きかった」(啓太)
 「やるべきことはやった。試合前はいつも通りにやろうと。こんな機会なかなかないから、思い切ってやろうということだった」(永井)
 「でもやれないことでもない。全てがムリと言うこともない。中盤のボール回しにしても、前を向けるボールの位置とか体の向きとか、パスを出せるタイミングで周りも動いている。それを僕らもできないわけじゃない。そういうところをできるようにしていきたいですね」(阿部)
「いい試合ができたと思っている。ミランは決して平均的なチームではない。そんな相手に、守るだけでなく、攻撃的な部分も見せることができた。レッズの選手たちは、よくプレーした。試合には負けたが、日本のサッカーを見せられたと自負している」(オジェック

 今日の試合を見て、クールに世界との距離感などと言っている輩ほど、サッカーという世界から蹴り飛ばしたくなる存在はない。