タッチの匠

　午前中何度かマッサージ予約を試みるが留守番電話が応答するだけ。そうか、今日はただの土曜日である前に祝日であったか、と気づくまで一時間ほどかかる。やれやれ。
　午後になって陽射しが強くなり、インディアン・サマーのようになった。なぜカタカナではサマーで日本では小春日和と春なんだろう。北海道は欧米の気候に近いから、ぼくは考えた挙句、本州離れしたインディアン・サマーの方を用いることにしたのだけど。
　とにかく陽気に誘われ、ゴルフレッスンを受けにゆくことにした。今日は、祝日のせいか、生徒はぼく一人だけ。プロから携帯デジカメでスイングの動画を撮ってもらい、結果トップ修正の説明を受ける。ついでに娘さん(2歳)のスイング動画を見せて頂く。可愛いねえ。
　他に生徒がいないので、打ちっぱなし横に設えてあるアプローチとバンカーの練習場へ移動し、両方のコツを教えてもらう。バンカーは大きめの落ち葉の上にボールを置いて、落ち葉ごと打ち出す練習。千円札などを使うこともあるらしいのだが、そこまで博打をしたくない。何でもボールを黄身に見立て、目玉焼き全体をごっそり打ち出すのがバンカー練習のこつなのだそうだ。だから大きめの落ち葉や千円札は、そうしたボールより大きい範囲に見立てる、という意味で使用する。なるほど。
　アプローチの方は、最近調子がいいのだけれど、特に小さなアプローチ、ピンへの寄せとしての転がしのコツを教えていただく。
　他、今日の練習動機は、最近調子の良くないドライバー勘の取り戻しだったので、振り抜きを意識した練習を重ねる。何とかスタンスを少しオープンにしてスイングを大きくすることでクリア。午前中にゴルフ番組で綺麗なスイングをイメージ確認していたことも良かったのかもしれない。
　夜、妻が具合が悪いと寝込んでしまい、息子と二人買出しに。スーパーに着いてから、よしスキヤキにしようと決定。簡単だと思って市販のたれを使ったけれど、甘さに辟易し、途中で何度も水を足すはめに。春菊が苦すぎるので避けてしまったが、切り方や洗い方にコツがあるのでしょうか。白滝を鋏で切って入れたら、息子がびっくりしていたのだが、これは違法行為なのでしょうか。後学のためにどなたかコメントで教えてください。
　一応文化の日なので、今日は昔懐かしい映画『妹』をDVDにて鑑賞。藤田敏八監督、いいねえ。ストーリーがないのにタッチで見せてくれる。最近、篠田節子、永井するみと小説を読んでいるのだが、皆、そうである。ストーリーで楽しむようでは駄目なのかもしれない。タッチで読ませる匠のほうが自分の性には合って来たのかもしれない。そう言えば、今日はアプローチも、ボールへのタッチ感覚で出してゆくこと、と教えられたのだった。