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開かずの踏み切り

crimewave2007-09-18

 学園都市線の踏切を毎朝夕に渡って通勤する。今日はいつもより数分出発が遅れたので、踏み切りに引っかかった。通学通勤時間帯なので本数がある時間帯だ。だから運が悪いとは思わない。何しろ一時間に3本も電車が走る時間帯なのだから。

 ところが北海道の踏み切りは山手線あたりの開かずの踏切とは根本的に違うのである。まず遮断機を早めに倒してしまうので、電車が本当にいつまで待っても来ない。そして通り過ぎた後もいつまでも警報機が鳴り続け遮断機が上がらないのである。反応が鈍い、と言おうか。

 そんなわけで今朝も、とっくに電車が通過したのになかなか遮断機が上がらない。そして漸く上がったと思うと、何と15秒ほど経ち、すぐに遮断機が倒れてきたのである。自動車一台だけが通過し、歩行者が数人通過することがかろうじてできた。だが、だがである、間に合わなかった歩行者がいたのだ。私が気づいた時には、遮断機を膝を突いて潜っていた。

 片麻痺が残るのだろう、杖を持ったおばちゃんである。帽子をかぶってお化粧もしているし、お婆ちゃんというほどのお年寄りではないように見えるが、早めに卒中に見舞われてしまったのだろう。でも体が不自由なことは間違いない。先に通り過ぎた中学生の女の子が心配そうに振り返って見ているが、どうやら自力で遮断機の下を潜り抜け、杖やバッグを拾い集めて、立ち上がった。女子中学生も、窓を開けて、必要とあれば飛び出そうと構えていた私も、少しの時間だと思うが、間違いなく固唾を飲んだ。

 もっと手早く遮断機が反応していれば、おばちゃんはあんな目に合わずに済んだのに、と呟きながら、私はため息を漏らした。それにあんなに早く遮断機を下ろさなければ。

 遮断機の反応が鈍いばかりに、とんでもない場所に開かずの踏切が瞬間的に存在してしまう。15秒だったら、車一台分だったら最初から開かないほうがよほどよかったろうに。何しろ、二両の電車がすれ違った後は、もう当分の間電車なんて通過しないという過疎ダイヤなのだから。やれやれ。