フォーク男
そう言えば、昔、友達とその彼女と三人で山に登ったとき、B型の彼女に、何故か「フォーク男」と呼ばれたことがある。おかしい! 自分が高校時代フォークソング同好会に入っていたことなど、友達にも彼女にも絶対に教えていない。でも全身から醸し出される雰囲気が70年代であるんだろうな、きっと。それを80年代青春真っ只中の彼女は、すべからく「フォーク男」と呼ぶのかもしれないな。何しろB型女だしな。
こんな話をするのも、夜、時折ぼくはギターを出して遊ぶのだが、今日は珍しく久々に「保存版フォークソング大全集」(昭和56年発行)という歌本を出してきて、楽譜を開き歌いまくったからだ。紙風船、かぐや姫、オフコース、五輪真弓、ユーミン、森山良子、フォー・クル、PPMなどを爪弾いては、しっかり歌い上げてしまったのだ。息子が勉強をしているというのに。
そんな身勝手なB型男的一時間を終えてみると、確かに俺はフォーク男なのかもしれない、などとしみじみ思えるのだった。「妹よ」なんて、改めて歌ってみると、泣けてきそうだものな。妹もいないくせに……。
ああ、時代だよなあ……。