石狩浜へ、息子と
午後になって、息子を誘い、石狩に出かける。息子も中学二年になり、どこかへ連休の旅行に出るにも部活が忙しく、なかなか親子でゆったりした時間をとることができなかったので、ぽっかりと空いた午後の時間を、思い立ってちょっとだけ出かけてみたわけ。
石狩図書館に一昨日借りた図書を二冊返却し、リクエストをまたも一冊入れた(飯田譲治『誘発者』、図書館員のコメントは「会議で決めますので必ずしもご希望に添えるかどうかはわかりません」)。駐車場裏の公園に桜が八部咲き。桜の種類にもよるみたいで、古い住宅街にはそこかしこに三分咲き、七部咲き、満開といろいろな桜が見られて楽しかった。そう言えば、桜前線の札幌到着が5月5日となっていたのを思い出す。桜の開花は実際にはかくも微妙だ。
サーモン・ファクトリーでみやげものの試食を愉しむが、観光客で満員だ。
その後石狩浜へ向かう。浜にはまだ一輪の花もない。風だけがびゅうびゅうと吹いていた。
一眼レフとサイバーショットを持ち、息子に300mm望遠レンズでの撮影のコツみたいなものを教える。ここのところデジカメ一眼レフの購入も考えているのだが、レンズまでは買う余裕がないので、現在のペンタックスレンズがそのまま使えるものを考えている。その前に、銀鉛フィルムのよさをもう一度味わいなおしてから考えよう。そんな目論みもあっての石狩浜だ。ちなみに今日の写真はサイバーショット。銀鉛フィルムは現在写真屋さんに現像に出しています。
波荒い日本海の砂浜は今日はとても狭く感じられ、強風下で釣竿を垂らす父子の姿を観察しながら、息子と海山を背景に写真を撮り合う。
その後、水芭蕉群生地であるマクンベツ湿原へ出かけ、木道を往復する。
終点の石狩川は茶色に濁った水が溢れかえり、見られたものではなかった。遠くの橋を道北から札幌に帰ってきた車が数珠つながりになって渡っていた。
この水芭蕉の群生地で息子の写真を撮ったのが10年前くらいのこと。息子の背丈が水芭蕉の葉っぱに追いつかなかった。今の息子にはその記憶がまったくない。そんな会話を繰り返しながら、柔らかな草地を歩いた。他愛もない午後。飾りっけのないこどもの日。そう言えば、冑や武者人形を飾ることも昨年辺りからなくなったな、と少しだけ淋しく思う。息子は来年には中三だ。こうして二人で遊びにでかけるのもいつまでのことだろうか。