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どろろろろろろろ

crimewave2007-01-23

 映画版「どろろ」の話題が俄かに沸騰してきた。何しろアメリカにまで配給されるそうだ。

 もちろん手塚治虫の少年サンデー連載時にリアルタイムで「どろろ」を読んでいた私にとっては、「どろろ」の映画化は、奇跡的なできごとだ。今日も会社の若手と話していて、「どろろ」どころか、手塚漫画の解説までしなければならなかった。「火の鳥」ってどういう漫画なんですか? などなど……。

 我が家ではWOWOWで白黒アニメ「どろろ」放映時にビデオにダビングし、全編保存してあり、わが息子はこれを全部見た上に、漫画単行本のほうも当然読んでいる。一時期は、小学校低学年の頃であっても息子は、「どろろ」に本当に夢中になったものだ。ちなみに息子は「バンパイヤ」も大好きである。ともに、父である私が小学生時代に夢中になってリアルタイムで「サンデー」を追いかけていた頃の連載の目玉だったものだ。

 「ゲゲゲの鬼太郎」などと違って「どろろ」はいわゆる不遇をかこっていた。「どろろ」の物語は少しえぐい。父の出世欲の犠牲になって魔物に身を売られた百鬼丸の物語は意味深であり、それを追うどろろの二面性は、物語を複雑なものにしていた。百鬼丸は格好いいけれど、いわゆるヒーロー譚ではない。本当にどろどろした恩讐の物語なのである。それに戦で疲弊した国はどこも地獄のようだ。

 そうした陽の当たらない作品が今、巷を賑わせている。息子は友達と三人で見に行くんだと意気込み、早々と割引券をどこかから入手している。映画の宣伝でTVではやたら見かけるようになった柴崎コウを見ていると、あの「どろろ」がこれほど大きく扱われて話題になっていることが、本当にしみじみと嬉しくって、少し涙ぐみたくもなってくるくらいだ。

 もっとも最近は何でもかんでも涙ぐみたくなってくる傾向にあるのだ。ちなみに今日は、チェンマイHIV感染した子供たちのホームを訪ねるマジシャン、セロの番組で涙ぐみたくなってしまった。その前のぴったんこカンカン「東京どろろツアー」でも「どろろ」というだけで感激して涙ぐみたくなったのは、我ながらおかしいかと思いましたけどね……。