命と、文化と
ばんえい競馬帯広単独開催が決定したそうで、とりあえず競馬に携わる当事者の皆様、おめでとう!
一つには映画『雪に願うこと』の効果も少なからずあったのではないだろうか。あの映画が東京国際映画祭グランプリを受賞したことによって注目を集め、知られざる輓馬の世界を広めたことは、署名運動で多くの意見を集めるときに大きな力になったのではなかったろうか。
その原作『輓馬』を書いた鳴海章という帯広在住の作家は、地元に利をもたらしたことになるのだけれど、今夜は彼なりに祝杯を挙げることができたのではないだろうか。あの作品が映画化されるほどの良作でなかったら、今頃ばんえい競馬の存続はなかったかもしれない。多くの人の生活が断ち切られていたかもしれない。
文化が人の生活を守り、いくつもの人や馬の命を守ったことになるかもしれない。ある種の快哉に値することだと思う。