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ばんえい競馬が消える

 ばんえい競馬を廃止する、と北見、旭川に続き、岩見沢市も発表。せっかく『雪に願うこと』が東京国際映画祭でグランプリを受賞し、ばんえい競馬のPRのために、出演した馬が東京にまで渡ったというのに、自治体は儲ける時には儲け、下火になればそれを簡単に廃止する。企業努力というようなものが自治体の側にないから残念だ。

 旭山動物園浦和レッズのような集客努力を何ら見せることなく終わってゆくばんえい競馬の裏には、数え切れないほどの厩舎、厩務員、馬、競馬場職員、そして何よりもばんえい競馬を愛した人生の数々がある。現在、廃止反対運動なども起こっている。

 ぼく自身、映画を一緒に観た息子と今年の冬は帯広に輓馬を見に行こうと言っていたのだが、いつ開催されるのか輓馬のスケジュールは簡単には探せない。隣町と言っていいはずの岩見沢のどこに競馬場があるのかも、札幌市民の多くは知らないだろう。北海道新聞に広告を打たれたことがあるかと問われれば、そうした記憶も全然ない。どこかの媒体でばんえい競馬開催に関するなにものをも眼にしたことがないような気がする。観光客が輓馬を観たいと思ったときに、役立つ情報がほとんど手近な場所にない。自治体が何も努力せず、輓馬を赤字にしたということは、そういう現実の真裏に潜む、そうした多くの怠惰だ。

 輓馬くらい一度くらい見に行きたいな、と不図思い立ったときに、どこを探せば開催状況がわかるのだろうか? 企業であればあり得ないこのような怠慢を、自治体は平気で行ってきた。そして、多くの人々、多くの家族を今、路頭に迷わせようとしている。何よりも長年続いた北海道開拓の根っこ、とも言える一つの歴史的文化を消し去ろうとしているのだ、たかが役人の判断一つで。何という愚かよ!

 ※(参考)ばんえい競馬ホームページはここ。
 ※(参考)帯広市内で行われた署名運動のページはここ。