天国の階段

　東京のNが、峠を越える間にも携帯付属のデジカメで、雪と夕焼けを沢山撮っている。どうするんだ、と聴くと、同じ部署の若い仲間に、ほら、雪だよと見せてやるのだという。でも若い仲間は、へえといって仕事を続けるんだけど、とNは言う。写真なんて自己満足の世界ですよ、と捨て鉢なことを言いながら、なおも写真を撮るので、ぼくのデジカメを貸してあげた。

　

　冬が来ようとする美瑛、富良野、桂沢湖。雲間から走る光の帯を見て、あ、天国の階段っていうんですよね、あれ、と急いでシャッターを切っている(右上写真）。

　ぼくは雪を被った大雪連嶺を遠くに見てひそかに感動。中富良野から見た十勝岳が絶品だったので、シャッターを切ったのがこの写真である。