シュンの日記なページ

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ぶるうかなりや

 宮沢りえ柄本明。いい役者を揃えれば、それだけで低予算だろうが、いい作品ができちゃう。もちろん「それだけ」というのは言葉のあやで、監督も脚本もカメラも本当にいい。何よりも、WOWOWが、CMスポンサーなしのピュアな状況下で作ったドラマだというところがいい。WOWOWで2005年の春先に放映されたのを二度見逃してしまい、地団太を踏んだほど悔しかったこのドラマを、一年半経った今、DVDで出ていることを知り、今夜初めて観ることができた。

 本当にそこらの映画よりもずっといい。ユーモアとペーソスとが絡み合う妙。宮沢りえ演ずる少し蓮っ葉な女探偵が、次第に自然な笑みを見せ始めるシナリオの流れ。優しさでいっぱいになってゆく物語。冬の甲州路に展開する追走劇の躍動感。美しい自然を捉えてゆくカメラのデリカシー。

 直観でずっと観たいと思っていた映画。こんなにフィットするのだから、わが直観は捨てたもんじゃないな。えっへん。