シュンの日記なページ

当別町スウェーデンヒルズ移住者 ブックレビュー 悪性リンパ腫闘病中 当別オジサンバンドOJB&DUOユニットRIOのVocal&Guitarist ツアーコンダクター 写真 スキー 山 田舎暮らし 薪ストーブ

カブトムシとチョウザメと

 妻は飛行機で先に帰るのだが、ぼくは息子と妻よりずっと早い時刻に、宮城に向けて出発する。妻は今日、ぼくらは三日後に札幌に到着である。

 パジェロはというと、もちろんエアコンが効かないから窓を開け放って、エアコンは扇風機として用いて。東北道を一路北へ。

 父の住む細倉鉱山町に着くと、映画「東京タワー」の撮影隊が、もう何日も長逗留しているのだとのこと。九州の炭住が舞台なんだそうだが、未だに創業して人気の残っている鉱山は日本全国でもあまりないらしく、ここが選ばれたそうなのだ。

 暑さが引かないので、息子と細倉マインパークへ出かけ、地底に涼みにもぐる。寒い、寒い。鉱山跡地のテーマパーク再利用としては、宇宙や生命や恐竜やと広大なテーマを扱ってなかなかに優れた施設なのだが、何せ3セク運営の鉄道(しかもJRとは直結していない)だけと足の便が悪く、大抵いつでも空いている。

 数日前に身元不明の死体(おろく)が転がっていたという、お地蔵様がマインパークの入り口にあったりするのも、何だか気味が悪い話だ。

 夕方になってさくら温泉に出かける。ロックフィルダムの下に建つ一軒だけの温泉。山を見上げながら露天に浸かるここは貸切り状態。

 温泉の入り口にはカブトムシが虫かごの中に50匹くらいいて、互いに格闘している。虫かごがあればあげるよと言われたが、断る。裏にチョウザメが50匹くらいいるから、見ていけと薦めるので、当の生簀を覗き込む。生命力が強いので長生きできるといってここの主人はチョウザメ料理を出しているのだそうだ。チョウザメヒレやシッポが傷ついているものが多く、何でも夜中に飛び出して砂利の上でのたくり、自傷行為を繰り返しているのだそうだ。なるほど生命力が強い。

 父の家に帰ると、82歳の父は、6時半だというのに、もう寝るといって引っ込んでしまった。一日の半分以上は寝て過ごしているのだそうだ。老齢と闘う毎日なのだろう。仕方なく父の再婚相手であるおばちゃんと酒を呑んで過ごすことになった。息子も仕方なく付き合っている。関東に比べるととても涼しい夜は、果てしなく長い。