山の上の巨石群
滝野すずらん公園といえば、札幌の南にある山の上のキャンプ場で、うちの息子が幼稚園、小学校とキャンプや野外合宿に出かけた場所だ。いわば手軽な林間学校といったものが、札幌市内の学童たちのために多数催されているらしい。
そんな場所に親の方は行ったことがなく、今日も近所にあるツキサップゴルフクラブというところでの午後のラウンドが目当て。肌にじりじりと陽光が纏わりつくような快晴で、森の緑がこれ以上ないほどに濃厚であった。
そのときである。曲がりくねる山道の向うに、唐突にモアイ像の群れが乱立しているのが視界に飛び込んできたのは。巨大なモアイ像ばかりではない。巨大なストーンヘンジも、さらには奈良の大仏みたいなものまで、山の上にドーンと居座っている。灰色の自然石の色ではなく、どれも目に眩しいほどの白、というところが人工的で、その凄まじい景観に圧倒される。矢作俊彦だったら、間違いなく『新ニッポン百景』に一文を投じているはずだ。
実はこれは滝野霊園という墓地の入口である。そういえばTVCMで見たことがあるような気もしないではない。
道々電柱などにゴルフ場の看板が書かれているのを期待していたのだが、ずっとずっとどの看板も「滝野霊園」という文字だけを示して、夏の山間のワインディング・ロードをどこまでも連なってゆくのだった。
巨石画像を見たい方は、コチラ、滝野霊園のホームページまで。