シュンの日記なページ

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コネマラと19年差の音楽

 様似町での仕事を終え、日高在住の浦和レッズ・サポーター、N家の牧場を訪ねる(N家のホームページはこちら→「コネマラな日々」)。障害者乗馬もできるというコネマラという馬種の二頭つばさとみさきに触らせてもらった。ペットとして馬を飼っているのが不思議だが、他にも可愛い犬、可愛い猫たちも同じ馬小屋の中で幸せそうに暮らしているのだった。おかげさまで疲れが癒えました&連絡もせず、突然お邪魔して申し訳ありませんでした。

 i-Podで音楽を聴きながら、日高からの帰途を走る。運転はつれの女性に任せっぱなし。19歳年下の女性が、ときどきかかる音楽に興味を覚えるらしく、それもほとんどが知らない曲らしく、これ何ですか? と聴いてくる。これはね、ピンクフロイドの"Echoes"という曲だよと説明し、ピンクフロイドはおろか、プログレとか前衛音楽という言葉すら知らないということに気づいて、どうやって説明していいのかわからなくなり、結局、超ロングヒットを世界的に記録したという説明をもとに狂気を初めから終わりまで聴かせてしまう。彼女はときどき笑っていた。特にタイムとかマネーとかのサンプル音の部分で。気持ちはわかる。

 最近では好きなアーチストはいないのかと聞かれたので、ぼくはこう答える。ボニー・ピンクエゴ・ラッピン(これは「探偵濱マイク」の主題歌を歌った人だと言うまで、わかってもらえなかったな)、ラブ・サイケデリコ、ティナ、SAKURA。女性ばかりですか? いや、ビギン、ケイソン(は知らないみたい)なども好きだよ。へえ、渋いですねえ。

 年の差のある男女が車の中で音楽の話をするシーンというのを本で読んだ気がする、何だったっけと考えていた。村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』であることを、これを書きながら、今、思い出した。

 ぼくは彼女に、次々とかかってゆく曲の説明を続けてゆく。ボブ・ディランザ・バンドの解散コンサートで歌っているこれはぼくが学祭でもやったことのある曲で……。クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングは、クロスビー・スティルス&ナッシュになったり、ときにはクロスビー&ナッシュになったりする。ウッドストックにだって出たんだ。ウッドストックって何ですか? えーと……というような会話を繰り返しながら、雨の日高道北へ。

 ずっと左側に寄り添い続ける太平洋が、曇天の下で灰色の波を蹴立てている。