翻訳者からのメール
『8017列車』の感想のなかで、ぼくは次のように書いている。
>トンネル内での列車事故と言えば、スイス登山鉄道の火災事故が記憶に鮮やかだが……
この件に関してはうろ覚え記憶の誤りでした。オーストリア・カプルンでのケーブルカー事故だったそうです。
何とこの件につきましては、翻訳者の菅谷誠さんからのご指摘により判明いたしました。
別の列車事故をモチーフにした作品を訳した菅谷さんですが、オーストリア在任中にケーブルカーの事故で親しい方を亡くしたのだそうです。翻訳にも、巻末解説にも厚みが出るのも、そうした事情があったからなのだと推察され、ますますこの作品が記憶に深く刻まれるばかりです。
数年に一度くらいの割で、こうして作者や翻訳者の方から言葉をかけていただきますが、大変ありがたい。こんな感想でも読んでいただけているのだと思うと、励みになります。