シュンの日記なページ

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函館へスロー・ドライブ

 函館へ夜に到着すればいいので、道の駅スタンプラリーを楽しみながら走る。

 中山峠に上がるのがあまりにも久しぶりなもので、嬉しくて名物の揚げイモを買ってしまった。一時期破産してクローズになっていた道の駅が、スポンサーを変え、こうして復活したために、羊蹄山を眺めながらこうして甘い男爵を頬張れることになった。

 ずっととにかく紅葉の道路が続く。中山峠から壮瞥町に抜けるあたりの道の駅はどこも、農家の直営野菜だらけで、これを観光客と言うよりも、地元の人が買い物袋片手に買いにやってくる。秋の味覚、真っ盛りといったところ。

 室蘭へ白鳥大橋を渡ってから、伊達・虻田・豊浦と、噴火湾沿いに国道を走る。道央道有珠山の噴火のときズタズタに壊れてしまい、その際一旦国道に下ろされてここを迂回したことが何度もあった。海の見える丘に仮設住宅が並んでいて、有珠山からは濛々と危険なほどの煙が吐き出されていたものだ。その町も、市外も、道路も、今はすっかり復興した。

 豊浦から国縫までは高速を使った。西陽が眩しい上に、前を行くトラックが粉雪のような白い粒子を巻き上げる。よく見ると風に乗って吹き付けてくるほどの雪ではない雪の群れ雪虫の大量発生である。雪の予兆を告げる虫で、虫自体綿毛のように真っ白である。

 八雲町を越え、森町にて日没。五稜郭町のホテルに投宿し、その後、行きつけの店で顧客と夕食を共にする。その後、バー杉の子へ案内される。函館の老舗。何と昭和33年からやっている名物酒場だ。散々日本酒を注ぎ込んできた胃に、今度はマッカランやドライマティニを注ぎ込んでいると、夜はあっという間に更けてゆく。時の流れに置き忘れられた、あまりにノスタルジックな街で。