中田の真価
ウクライナ-日本 1-0
中田が真価を発揮する試合は通常のリーグでは多いとは言えないだけに、日本代表のキャプテンとしてピッチに登場すると、彼はやはりひときわ輝く。今日のウクライナ戦では、その鬼気迫る闘神ぶりをかなり堪能する事ができたので、試合結果がああであっても、ホームディシジョンのレフェリングの影響のせいかくらいに考えれば、そこそこいい内容だった。
むしろ中田がインタビューで言ったように、しまったいい試合になった。
特に10人になってからの日本はディフェンスも含めて相当に良かったと思う。ぼくの「良かった」は、イコール「走った」であり、「闘った」の意だから、それなりに熱かったのは確かだ。ウクライナの観客も、日本の中身を見直したのではないか。特に中田を。
守備から攻撃に移るときの要であり、俊輔が引っ込んでからは、受け持ちが全部中田に集まったから、大きな展開が効いた。特に駒の前のスペースはスリリングに使えた。
一方で、レッズでもそうだけれど、三都州の没落を見る思いがした。精神的な弱さといういみで中田の一流ぶりと好対照だ。審判の判断に相変わらず激昂する三都州に二枚目のイエローを与えないために彼を突き飛ばす中田の表情はとても厳しく迫力があった。役者の違いを見せつけられる。
稲本も不調で、ボールを奪ってから次の展開に繋げることができない。そういうときには伸二の不運な怪我がまたしても恨めしい限り。