シュンの日記なページ

当別町スウェーデンヒルズ移住者 ブックレビュー 悪性リンパ腫闘病中 当別オジサンバンドOJB&DUOユニットRIOのVocal&Guitarist ツアーコンダクター 写真 スキー 山 田舎暮らし 薪ストーブ

柏櫓舎

 吉野仁氏の「孤高のつぶやき」本日のコラムにて、本当に海外ミステリにこだわる一握りの翻訳家について触れているが、札幌近郊に住む山本光伸氏もその一人。彼が起こした柏櫓舎という出版社は、デイヴィッド・L・リンジーやデイヴィッド・マレルといった、かつてご自身が訳した作家たちの新作を若手の翻訳家の登竜門として起用している。若手翻訳家たちを北海道で育てるという活動は、どこか倉本聰富良野塾を思わせるものがある。
 今日、ゴルフスクールをさぼって飲み歩いてから真夜中に帰宅してみると、柏櫓舎から新刊案内のはがきが届いていた。
 デイヴィッド・マレルの『苦悩のオレンジ 狂気のブルー』はこのはがきに載っていた新作。役者は定木大介となっている。「第一回インターカレッジ翻訳コンクール課題作品」との注意書きがあって、いかに翻訳という作業に重心を置いた出版社であるかがわかっていただけると思う。
 他に、イタリア捜査シリーズは、カルロ・ルカレッリのシリーズに続き、アレッサンドロ・ペリッシノット『8017列車』、女性ナチハンター対テロリストの対決を描いたスタン・ボッティンガー『ラスト・ナチ』、北海道の大自然に生きる人々を描いた鹿俣政三『泥流地の子ら』など、気になる作品がぞろぞろ。
 寿郎社ともども、全国に自慢したくなる札幌の出版社の動きに是非気を止めて頂きたいところである。