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鶴居:タンチョウたちの夏

 釧路カントリークラブと言っても、釧路にあるのではなく、隣町の阿寒郡鶴居村。釧路には海霧が出るが、鶴居は少しだけ気温が高く、夏でも陽射しに恵まれる場所なのだそうだ。
 ゴルフ自体は、最初にいつものスタートパニック大たたきをやって、その後、徐々にいいショットが出始めるのだが、時既に遅しというマイパターン。90前後で回る社長連を相手にしていると、少々つらいものがある。
 クラブハウスで熱いさら湯に使って汗を流してから、すっかり晴れ渡った午後の夕暮れまでの時間を、上司と釧路湿原を展望台から俯瞰して見たり、上司の娘さんの働くタンチョウのサンクチュアリへお邪魔したりする。
 夏でも牧草地などでタンチョウを見たりするのだけれど、鶴たちは、夏場には農家の作物を荒らすなど、保護鳥でありながら害鳥でもあるのだそうだ。そのために鶴たちをひとところにできるだけ集めて、餌付けする必要がある。
 農家の被害を含めて、タンチョウたちの実態を調べる仕事にこの春娘さんがついたのだそうだ。娘には来るなと言われているため、おそるおそるサンクチュアリに近づき、さ、もういいから帰ろうと、うろたえる上司には、もはやいつもの仕事に厳しい表情はなく、一介の父親の情だけを見て取ることができた。
 高台からは、太平洋が見えるし、製紙工場の煙突から湧き出す白い煙が見える。夕陽を浴びて、まぶしいほどの釧路の町を見下ろし、海猫の声がかまびすしいホテルへと帰ってゆく。