シュンの日記なページ

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威張る男

 北海道に渡ってきた当時痛烈に感じたのは、食堂などに入ると、客が異様に威張っていると言うこと。「冷やし狸蕎麦にビールくれ」入るなり、そう言いつけてから座る客などはざらである。「煙草ないのか?」などと、他の客の注文を取っているウェイトレスに向かって大声で聴いてくる客もいる。また接客側がこれに対し、実に丁寧である。「あ、煙草は何がいいですか、買ってきます」と、さっさと買いに出かけてしまったりする。つまり、客は偉いんだ、という方程式がとても満遍なく行き渡っている文化なのだ。
 これにぼくはいつまでも慣れない。普段は不快に感じながらも、こんな文化はどうでもいい、と投げているのだが、ときに火の粉が降りかかることがある。部下と一緒に、自分のなじみに入ったときなど、一回り以上も年下の部下が「おい、灰皿」などと店員に言い放つ。今夜も、部下が、ぼくのなじみの店なのに、「座布団!」と偉そうに命じる。テーブルの下に入ってるよとこちらが部下に教えるのだが、随分失礼だと感じるのは、店にではなく、ぼくに対しての気配りのなさからである。
 別に北海道の文化というばかりではなく、東京で新人と営業同行をした際に、高速道路の料金所で、シルバー人材派遣のおじいさんに、大学出たての新人が「この先どのくらい渋滞してんの?」などと溜め口で喋ったときもぼくは不快を感じた。シルバー人材のお爺さんは定年退職後の余生をここで働いているのだが、おまえの何倍先輩になると思っているんだ? なぜこちらが「すみません」と恥ずかしそうに頭を下げなくてはならないんだと思う。
 今の若手30代から40代前半のホワイトカラーにこういう偉そうな口をきく世代は多いように思う。茶髪の一見こわもて兄ちゃんや、工事現場の労働者の方が、よほど丁寧な口を利く。ぼくはその都度、部下を怒鳴りつけるのだけれど、部下はなぜおこられなきゃいけないんだというような顔をして驚いてしまう。どうも話が通じない。