締まったいい試合?
ヴィッセル神戸対浦和レッズ戦。0-1の薄氷勝利。
「締まったいい試合でした」とアナウンサーが言い、解説車の副島が「そうでしたね。守備がね」と答えたので、驚いてしまった。なるほどそういう言い方もあるのか、と。
ぼくの見る限り、最初の神戸側イエロー2枚が10分以内。これはいける審判かと思ったのだが、その後、どう見ても誤審としか思えないファール見逃し、流しが多かった。特にパスの受け手がわへの、視点切り替えが遅いらしく、ボールが届いたときには、レッズのFWは皆倒れていた。審判はまるで何もなかったかのように、試合を進める。つまり、守備優位のジャッジングだ。
多少の汚いプレイでも流す。その代わりスライディングには厳しい。後方からのキッキングには甘い。この手の、ヨーロッパでは絶対に通用しないレフェリングのせいで、ゲームがこうも面白くなるものなのだということを痛感。菅原の二度目のバックチャージは、どう見ても2枚目のイエローで、赤紙退場でしょう。それを見逃したことによって、神戸のハード・ディフェンスに火がついた試合だった。
おかげでシュートシーンの少ない、当たり・当たられの中盤の激突にしか見ごたえのない試合だった。
レッズもレッズで、こんな日はドリブル仕掛けるべきではない、との判断ができないものか。ワンタッチでボールを動かし、ボール・キープ率を上げてゆくことに、もっと気をも回せばよかった。先制点が、守備的意識を高めたせいで、最後まで冷や冷やものの試合だった。
特にセットプレイでは、三浦淳の右足と、両サイドから繰り出されるロングスロー。神戸の中距離砲はなかなかに迫力があった。それを守りきったのだから、「締まったいい試合」と、客観的には映るのかもしれない。終始スリリングなこんな展開は、浦和サポとしては、ごめんなんだけれども。