シュンの日記なページ

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締め出された我が子

 夜、飲み会があってぼくは遅くなったのだが、家内も帰宅が23時頃だったそうだ。息子は毎週金曜日にはイトマン・スイミング・スクールに通っているので、帰宅は17時過ぎになる。
 今日の札幌は17時から19時にかけて、雪が降り、一部では四半世紀ぶりくらいに四月この時期の積雪を見たという。
 その息子が家の鍵を持たずに出かけ、イトマン・スイミング・スクールから帰ってきちゃったらしい。家の玄関には幸い風除室というガラス戸に囲まれたスペースがあるが、まだまだ室内であっても暖房無しにはいられない寒さなのだ。そこで息子は何時間も過ごした。
 少しお金を持たされていたらしく、夕ご飯はセブンイレブンで買って来たらしい。そして風除室のなかでそれを食べたらしい。
 近隣には我が家の親しくしている家が数軒あるのだが、子供はそこを尋ねようとは考えつかなかったみたいだ。
 向かいの家の人が、泥棒じゃないかと思って覗いてみたらしい。よく見ると、泥棒ではなく、子供だった。近所の中では普段つきあいのない人だけれど、玄関はガレージと物置の死角になっているから、向かいの家からしか見ることができない。だから気づいたのだと思う。
 息子は向かいの家に入れてもらって、ひたすら母親の帰宅を待ち、過ごしたらしい。母親は23時頃に帰宅したらしい。さぞかし驚いたことだろう。焦ったことだろう。恥ずかしく思い、向かいの家に、何度も誤ったことだろう。
 しかしそれ以上に、親の帰宅を待ちわびていた我が子の一夜の孤独を考えると、なんとも心が痛くなる。少し前に、小学生が三人山で一夜を過ごし朝に帰ってきたというニュースが流れた。三人で体をくっつけあって冬の山で生き延びたというニュース。いつでも子供と危険とは隣合わせなんだと思う。もっと雪が降り続けていたら。向かいの家が気づかなかったら。そう思うと、いささか恐ろしい我が家の重大事件だった。