【ナビスコカップ予選リーグ】対大宮アルディージャ戦

　さいたまダービーは初めてではない。Ｊ２の一年間に４戦しっかり闘われている。でもＪ１でのさいたまダービーとなれば、意味合いはまた違う。そのあたりを両チームのサッカーが内容で証明してみせたような、好ゲームだったと思う。客観的には。
　主観的にはどうかと言うと、ええい、レッズ、だらしないぞ！　なのである。
　見逃した前節はスポーツニュースで何とかダイジェストだけは見たけれども、前半は二得点の狂詩曲。後半は一失点の失速で冷や冷や勝利であったみたいだ。そのリズムを、この試合でもしっかり(得点まで同じように）反復してくれた。
　失点ははっきり言って都築のミス以外の何ものでもない。出るべきじゃないところで飛び出し、ボールに触れもしない。要するに判断ミス。キーパーはナイスセーブをして喝采を浴びるが、その喝采の条件は、致命的ミスを犯さないことだ。だからこの日の都築はその後のセーブがいかによかろうとペケが覆らないのである。
　それにしても田中達也復調である。ゴールシーン以上に、ボールの受け方、守備への献身、すべてにおいてここまで見てきた達也とは別人、本来の達也に戻った気がする。FWのフォアチェックがあるからレッズの守備が機能するし、FWでためが作れるから二次攻撃、三次攻撃につなげてゆくことができる。前半は本当にファンタスティックだった。
　それにしても後半、酒井のパフォーマンスが落ちた。酒井だけではなく、山田も。ミスパスが目立ちはじめた。ドリブルにこだわりパス・タイミングが遅かった。大宮のシンプルさをレッズはもっと模倣すべきであったと思う。